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青い空が黒だったら

by miku tsuchiya

みんな綺麗とかすごいとか言って写真に収めたりその青さを語ったりしないのかも知れない。

真夏の太陽の下で汗だくになりながら前向きな黄色いヒマワリが、どんよりとした曇り色だったら、誰もヒマワリから元気をもらったりしないのかも知れない。

いつも春の部屋に出来る暖かな陽だまりのような優しい人色の君が、冬の寒々とした部屋に出来る日陰のように冷たい人色の君だったら、私の気持ちは何処かへ行ってしまうのか。

色が違うだけで、誰も見向きもしない景色になる。

きっと色が違くてもそのものの本質は何ら変わりはないのに、色が違うだけで人の心は変わる。

この世界には、この世の数え切れない豊かな色彩を目で見ることが出来ない人もいる。

その人が色を識別出来るメガネを掛け、見る世界に色が加わると、涙が溢れる。きっと私の知らない言葉で心が埋め尽くされて、溢れるんだろう。

空や海が手に余る程の青さであったり、真夏のヒマワリが前を向ける黄色だったり、君が春の陽だまりのような優しい人色だったりするのは決してあたり前なことじゃない。

その色になるまでの時間や様々な出来事。その色の下で隣でその色を守る者の努力。無限に多くのことが重なって出た色。あたり前にそこにあるようで、あたり前じゃない。

この目で見るあたり前を疑って、その色の語る本質が見えたら、青い空はただの青い空にとどまらず。

あたり前を疑え。

そして、今のその色を大切に。

与論島の手に余る青色を目の当たりにして、こんなことを思った旅人ひとりぽつんと独り言。

そんなこと言ったって、ただただ綺麗な色が見たいんだという方はこちらへどうぞ。

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